大津司郎、Go Global Africa塾

Go Global Africa 短信(アーカイブ)

2013年: |〜9.28〜10.5〜10.23〜11.6〜11.22〜12.31
2014年: |〜1.19〜3.3〜5.20 |〜9.24 |
2015年: |〜1.24〜2.18
配信日 内容
2014.9.24

my reading or view on s.sudan,drc/congo,somalia

●s.sudan/ラジオを聴いていたら、現在実質上紛争状態にあり飢餓が迫っている南スーダンの60%は治安、道路状況等で食料救援のためのアクセスが不可だという、20回近く南スーダン(当時スーダン)取材をしてきたが、2014年のメディアが言っていることと、1993年当時、わたしが取材した内容とまったく何も変わっていない、20年経った今なお同じことが繰り返されている、一個人の小さな営みにとって20年というのは十分な時間経過であり、かつ過去という部類に入るだろう、それでも一向に状況は変わらない、何故戦いは終わらないのか・・・・相変わらずWFP(世界食糧計画)等各援助機関が活動を続けている、武器は溢れ、弱い者たちは“永遠”の苦しみを味わっている

●drc/2010年、コンゴの紛争鉱物を規制するDodfrank法が米議会の承認を経てから4年、今新たな問題が起きている、かなりの鉱山が委員会、国連などによって追跡、規制されたため多数の貧しい鉱山労働者たちが職を失い結局、地元のゲリラ、民兵組織に再加入しているという、当然密輸もまた増加している(アップル、インテル等はコンゴ産出のレアメタルは使ってないという)

●somalia/さらにアルシャバブ(武装テロ組織)とアルカイダとの連携が強化され、AMISOM(アフリカ連合軍)、ソマリア政府に対するテロ攻撃が続く中、それでも首都モガディシュは建設ブームで、アフリカ各地から新たなビジネスチャンスを求めてやって来る人間が絶えないという、さらに複雑で難しいのはソマリア国内の問題以上に今後のケニヤとの関係、在ケニヤ・ソマリア人との関係であり、多数の若者のイスラム国への参加だ(アメリカのミネアポリスには7万人近いソマリア人移民がいる)

2014.9.12

タンザニア小レポート/伝えきれない実感OR体感

これまでどれだけのマサイの人たち(今回はとくに環境の厳しいナトロン湖周辺のマサイ族)と会ってきたかはわからないが、あらためてかれら(特に女性と子供たち)の今の現実を垣間見る時、世に盛んな?開発とか貧困削減(暮らし、教育、衛生、仕事・・・)等々の本当の実現がはたしていったいいつになったらこの人たち(マサイだけではない世界中の苛酷な環境に生きる人たち)に届くのか、現実を目の当たりにするとき実感、いや痛感せざるを得ない、そこに電気が灯り、ハイウエイが走り、下水道が整い・・・、1本の鉛筆欲しさにオレについてくる子供たち、その必死の姿には何か強く打たれる、それはたぶん都会のスラムの“貧困”ともまたちがうだろう、今回あらためてそんなマサイを感じた

2014.7.2

戦場

今日夜9時のNHKニュースで自衛隊がハワイで米軍と共同で訓練をやっている映像が流れた、若い彼らの銃口の先はいったい何に誰に向けられているのか、尖閣での敵か、あるいは中東のイスラム過激派/テロリストなのか、集団自衛権の行使が決定された=米軍の戦争システムへの参加によって、今の若者たちが戦場、戦闘に参加することが現実味を帯びてきた、だが平和憲法の下で暮らしてきた者たちにとって現実の“戦場”は全く未体験ゾーンだ、100回の講義は1回の実戦にかなわないという、ほんとうの血が流れたとき・・・この国のシステム<責任体系、説明責任、国民感情などなど>は事のすべてに耐えられるのか、もし仮にイラクに行ったとして何のために、誰のために戦うのか・・・・

2014.6.19

random Africa news-line

●ワールドカップ☆カメルーン→超厳しいアフリカ・サッカー専門家コメント、“もしわれわれが自分自身に誠実であるならば以下の見方しかない”→*いつまで経ってもフィジカルに頼っている*未熟*戦術的繊細さに欠ける*プロじゃない*自己中*ユニフォームに対する尊敬に欠ける*「アフリカのライオン/カメルーン・チーム」は1980年代に戻った 等々かなり手厳しい

●ソマリア→推定石油埋蔵量、なんとほぼ中東のクエートと同じ1100億バレル、しかしそれがソマリアとアフリカの未来に何をもたらすか、さらなる紛争か・・・きわめて悲観的

●Al-Shabab(ソマリア・テロ組織)・Bokoharam(ナイジェリア・テロ組織)は戦術的に連動しているのか、ならば背後にいるのは誰か、前者はケニヤ国内に強固な攻撃基地を確立したという、後者の次のターゲットはギニア湾に浮かぶオイルタンカーだという→以前、アメリカのシンクタンクの世界崩壊連鎖のシナリオはナイジェリアの石油施設破壊と石油危機から始まるだった

●このままだとアフリカ大陸の一部を除き間違いなく野生の象、ライオンは早晩(20~30年)姿を消す、南スーダンの戦い(2013年12月~14年5月)だけで100頭以上の象が兵士の食料として殺され、象牙が密輸された、愚かなり人類

2014.6.19

issue

AU(アフリカ連合)は2020年を目標にアフリを“Conflict/War free continent”(紛争ゼロ大陸)にするといっている、あとわずか6年である。
ある機関の試算によれば、もし2030年までに紛争がなくなればアフリカの成長率は4%上昇し、2045年にはさらに6%上昇し、10%に上るとしている。
つまり、今の紛争/テロがいかにアフリカの成長を阻害しているかだ、しかしアフリカの紛争/テロは終わらない、巷では連日アフリカビジネス投資がメディアを賑わしているが、アフリカ紛争/テロニュース、情報についてお寒い限りだ、したがって本格的対策、安全への投資もない、こうした全体的フレーム(枠組み)の中で投資、援助のみ、いや未来を語るのは無責任といえる、さらに仮にアフリカが紛争ゼロを実現したとして、さらなる難問が控えている→人々への“正当な配分fare share”という仕事だ(個人ごとだが、ケニヤに投資したわずかばかりの大切な金もアルシャバブのテロ攻撃にさらされる今、戻ってくる可能性は低い)